めまい・難聴|ふくい耳鼻咽喉科|小牧市岩崎の耳鼻咽喉科・アレルギー科

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めまい・難聴

めまい・難聴|ふくい耳鼻咽喉科|小牧市岩崎の耳鼻咽喉科・アレルギー科

めまいとは

めまいとは、体がふわふわしたり目がぐるぐる回ったりするその人の自覚症状のことをいいます。

具体的に

  1. 目の前がぐるぐる回る、自分自身が回っているような感覚(回転性)
  2. 船にのったようにふわふわする(浮動性)
  3. 目の前が暗くなる、立ちくらみ(眼前暗黒感)
  4. 物が二重に見える
  5. 不安感  などがあります。

めまい

目、耳、筋肉などからの情報を脳で統合し、全身のバランスを保っています。この統合システムのどこかに異常が起きると、平衡バランスが崩れ、めまい(またはふらつき)を感じることになります。ストレスや精神的・肉体的疲労によって崩れることにより引き起こされることもよくあります。
原因は様々ですが、内耳の三半規管の障害(前庭機能障害)が最も多いです。
他に脳血管障害(脳梗塞や脳出血)、心臓疾患による危険なめまいもあります。
他にも脱水、起立性低血圧、高血圧、低血糖、貧血、肩こりなどもめまい症状を起こす原因になります。

耳鼻科でよくみられるめまいの病気

良性発作性頭位めまい症

耳のめまいの60%はこの疾患と言われています。内耳の卵形嚢(らんけいのう)は水平方向の動きを感知する器官です。中には炭酸カルシウムでできた耳石(じせき)があります。ここで頭や体の傾きを感知します。
耳石は常に代謝しており、発生したカスが三半規管に入り込むと、実際に動いていないのに動いていると判断され、めまい感が起こると考えられています。
このめまい症は特定の頭の位置の変化(例えば寝返りを打った時、頭を洗うために下を向いた時、ベッドから起き上がった時など)により出現するめまいです。
強い回転性めまいが起こることもありますが、長時間は持続しません。難聴や耳鳴などの耳の症状は伴いません。めまいは自律神経を刺激するため、嘔気が出現することもあります。
治療は薬剤治療が主になりますが、平衡訓練も有用です。じっとして安静にしているより、運動をする方が早く改善されます。Eply法という迷入した耳石をもとに戻す治療法もあります。

メニエール病

メニエール病は内リンパ水腫の別名です。水腫とはむくんでいる状態です。
ストレスや不規則な生活がめまい症状を起こすことに関連すると言われていますが、詳しくは分かっていません。
この病気は症状的な診断基準が定められています。

  1. 片側の聞こえの悪化
  2. 耳鳴り
  3. 回転性めまい

です。
再発性で、上記の症状を繰り返します。難聴が変動し、悪化したまま改善しないこともあります。
メニエール病は内耳の水代謝異常の関連が強いとされています。生活習慣の改善は重要です。睡眠をよくとり規則正しい生活をする、水分摂取を意識する、禁煙をする、汗をかくような運動をすることで症状が改善していきます。
抗めまい薬、利尿薬、漢方薬などを併用して治療を行います。

前庭神経炎

前庭神経(体のバランスをとる神経)がなんらかが原因で炎症を起こしたり、障害を起こすことが原因のめまいです。症状は突然の回転性めまい、悪心、嘔吐、頭重感で、先行する上気道感染、感冒が関係する場合もあると言われています。
安静にしていても動いていてもめまい症状があり、数日続きます。
メニエール病と違うのは、耳の聞こえや耳鳴りなどの症状を伴わないことです。
治療は点滴や内服などの投薬治療が主です。

聴神経腫瘍

聴神経のシュワン細胞から発生する良性腫瘍です。浮遊感、回転性めまいが出ることもありますが、めまいを訴えるケースは1割程度です。その他片側の耳鳴り、徐々に悪化する難聴、頭痛、顔が曲がる(顔面神経麻痺)で診断されるケースもあります。腫瘍があっても症状が出ない可能性があります。
精密な聴力検査やめまい検査、耳のレントゲン検査やCTスキャン、MRIを行うことによって診断されます。
腫瘍の大きさや症状で治療を行うのか行わないのか判断されます。治療は手術治療、ガンマナイフでの治療などがあります。

脳循環障害(椎骨脳底動脈循環不全症)

脳の血流が不足して、めまいに関係する小脳、脳幹の機能が悪くなって起こります。めまいのほかに、舌がもつれる、物が二重に見える、手足がしびれるなどの症状が起こることもあります。激しい頭痛や意識不明などがあると、脳出血が疑われます。
そのほかに、脳腫瘍、頭部外傷、薬物による内耳障害、起立性調節障害、過呼吸症候群、心因などが原因となって起こるめまいもあります。

難聴とは

難聴とは聞こえにくい状態をいいます。伝音難聴と感音難聴があります。

伝音難聴

外耳や中耳に何らかの障害があることで起こります。疾患には外耳炎、中耳炎、耳硬化症があります。(外耳炎、中耳炎はみみで詳しく説明しています。)

感音難聴

内耳、聴神経、脳の障害で起こります。疾患には突発性難聴、加齢性難聴、騒音性難聴、先天性難聴があります。

耳硬化症

鼓膜には耳小骨が付着しており、これが振動して内耳に音を送っています。耳小骨はツチ骨、キヌタ骨、アブミ骨の3つが関節で繋がっています。骨造成でアブミ骨の可動制限をきたすことで起こる進行性の伝音難聴の疾患です。聴力検査、CTスキャンで診断をします。治療は手術の治療です。改善する可能性の高い疾患です。

突発性難聴

突然発症する高度の片側感音難聴です。
発作はただの1回で、めまいは回転性だけでなく浮遊感だったり、めまい症状がない場合もあります。ウイルスの感染や、内耳の血管の血栓(血のかたまり)などが原因の多くと考えられています。
早期に治療を開始する方が聴力回復の可能性が高くなり、発症1週間までの間に受診していただく方が良いです。
治療は薬物治療が主となります。初期の治療はステロイド、血管拡張薬、代謝改善薬、ビタミン剤などですが、ステロイド鼓室注入治療、高気圧酸素療法が選択される時もあります。

加齢性難聴

身体的機能低下の一種で、加齢に伴う生理的変化で両側の感音難聴を示す疾患です。
高音域を中心として聴力の低下を起こします。一般的に55歳以降で認められ、男性の方が早期に出現しやすいようです。65歳以上で急増し、75歳以降では7割以上が該当します。
改善させる方法はなく、補聴器での対応が代表的なものとなります。適応症例は少ないですが、人工内耳で改善される例もあります。難聴は認知症を悪化させる要因となることも知られていますから、補聴器が合わないからとすぐに使用することをやめるのではなく、医師や補聴器屋さんとよく相談しながら使用してもらうことをお勧めします。

騒音性難聴

強く大きな音は蝸牛(内耳の聴覚をつかさどる感覚器官)を障害します。蝸牛にある有毛細胞が害されることで起こります。それにより騒音性難聴、音響障害を起こします。近年、ヘッドホン、イヤホンで音楽を聞く機会が増え、若い年代でも難聴を起こすことが増えました。また、ロックなどのコンサートで大音量を聞くことでも起こります。
イヤホンを使用するときは、1時間以上使用しないようにする、ヘッドホン、イヤホンをつけていても会話ができる程度の音量にするなど気を付けましょう。